専門クリニックのご案内

股関節クリニック

はじめに

股関節クリニックでは変形性股関節症、寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)、大腿骨頭壊死症、関節唇損傷などの股関節疾患全般を取り扱っています(図1)。


(図1)

股関節は人体の要となる関節で、病気によって人生が変わってしまうこともあります。近年は股関節治療の臨床成績が著しく向上しており、当科で治療を受けて日常生活の楽しみを取り戻している患者さんがたくさんおられます。最適な治療には適切な診断と評価が不可欠です。われわれは、患者さんに安心して治療を受けていただける質の高い医療を提供しています。また、術後の定期検診は手術そのものと同じくらいに重要と考え、しっかりとしたアフターフォローを行っています。

代表的疾患

変形性股関節症

股関節の変形を生じて疼痛や可動域制限などを起こす病気です。様々な股関節疾患が原因となります。日常生活への支障がある場合には人工股関節手術が効果的です(図2)。
状態によっては関節温存手術を行うこともできます。


(図2)

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全、先天性股関節脱臼)

股関節の受け皿(寛骨臼)の発育が不十分で、体重を受ける面積が小さくなっている状態のことです。日本人に多く、関節唇損傷や軟骨変性を生じて徐々に股関節の変形が進行します(図1)。早期に適切な評価を行うことによって、治療の選択肢が広がります。必要に応じて関節温存手術を行っています(図3)。


(図3)

特発性大腿骨頭壊死症

大腿骨頭が血行不全をおこし、細胞が壊死する病気です。骨が崩れると痛みなどの症状がでます。壊死の範囲や大きさによって適切な治療法が異なるため、正確な診断と評価が必要です。手術では関節温存手術(図4)や人工股関節置換術など最適な方法を選択します。


(図4)

股関節クリニックの活動

診療ガイドラインの策定に参画

日本における変形性股関節症や特発性大腿骨頭壊死症の治療指針の確立に参画しています。

股関節診療の発展に寄与

股関節診療を整理し、世界に通用する標準治療を確立できるように多くの成書を刊行しています。