専門クリニックのご案内

骨粗しょう症クリニック

はじめに

日本に骨粗鬆症の患者さんは1300万人以上と推定されています。とくに女性では、50歳代の4人に1人、60歳代の2人に1人、70歳以上では過半数ともいわれています。ちょっと転んだだけで脚の付け根の骨折を起こし、寝たきりに繋がってしまう場合が少なからずあります。さらに、知らない間に背骨が次々に潰れるように骨折していくこともあります。背中が丸まり、動くのがおっくうになっていくため、体力がどんどんと落ちてしまいます。元気で長生きするために、骨の健康はとても大切です。


大腿骨頚部骨折

腰椎圧迫骨折

診断について

骨粗鬆症の診断は、骨折を起こしたことがあるかどうかの問診や、骨密度(骨塩定量)の測定、X線検査などで行います。最近は、血液や尿検査で骨の新陳代謝の状態を調べることもできます。骨密度では、若者と比べて、どの程度骨が減少しているかがわかります。骨密度が若者に比べて30%以上低下すると、骨折の危険性が高くなりますので、薬による治療が望まれます。転倒など少しの力で骨折した方は、骨密度に関わらず早急に薬の服用が必要です。親族に脚の付け根の骨折を起こした方がおられる場合なども骨折の危険性が高いことがわかっています。

運動の習慣や偏らない食事などはとても大切ですが、骨粗鬆症と診断されれば、薬による治療が必要になります。最近はいろいろな特徴を持ったお薬を用いることができるようになっています。長期間の治療が必要となりますので、検査の結果などを総合的に判断して、それぞれの方に最も適したお薬を選択し、定期的な検査で経過をみていきます。