若手医師の声
出射 千裕(平成27年 香川大学卒)
当院は高槻の地域医療を担う二次救急病院で救急受け入れも積極的に行っています。そのため特に外傷疾患は様々な症例を経験できます。整形外科はまとまりと活気があり指導医はそれぞれの専門分野のみならず外傷治療にも精通しているため週2回のカンファレンスではどの症例でも知識のアップデートができます。
当院には脊椎センターがあり脊椎疾患の症例も豊富です。外来や救急で診た方をそのまま手術から術後管理、リハビリテーションまで関わることもできます。
また整形外科医全員がしっかり仕事をして、しっかり休息をとること、プライベートの時間を作ることをモットーに特に当直明けの日には昼以降帰れるように全員で仕事を分担し協力して治療にあたっています。
私自身現在0歳時の母親であり当院で産前産後休暇および育児休暇を取得し2022年7月から臨床に復帰しています。
妊娠中はX線写真透視を使う手技や手術を避けられるように配慮していただき臨床経験を積むことができました。悪阻もひどくハッピーマタニティライフとは縁遠かったのですが、みどりヶ丘病院のほかの先生方の手厚いサポートもありなんとか最後まで働くことができました。復帰前はいろいろと不安に思うこともありましたが戻ってみると温かくサポートしてくださる先生方と家族の協力のもとギリギリのところではありますがなんとか両立できていると感じています。復帰後、特に困るのが子供の急な発熱です。子供がまだ小さく1か月に1回程度は熱を出してしまいますが心が広く、なんとでもしてくれる心強い上司に恵まれ急な休みもカバーしてもらっています。また保育園のお迎えに間に合うよう先生方のみならず母の先輩であるコメディカルの皆さんにも気にかけていただきとても働きやすい環境です。
整形外科の臨床は大きく分けると外傷などの救急医療と慢性疾患に対する脊椎外科手術や関節外科手術などの2本立てです。救急は待ったなしですが、慢性疾患の治療、特に関節外科では「手術予定」が成立します。従って、自分の専門領域をどこに設定するか、にもよりますが他科よりは比較的休暇の予定を立てやすい、ということが言えると感じています。
私より下の代には毎年女性が整形外科に入局しています。家庭の状況は人それぞれでありますが家族のみならず職場の方々の手助けが必ず必要です。今後の女性整形外科医がキャリアを築いていくにあたってこんな人がいたなと希望を持てる存在になることができれば、と思っています。