関連病院紹介

愛生会山科病院

病院の紹介

一般社団法人 愛生会山科病院は1956年に開設されました。以来、地域住民の方々の健康保持・福祉向上に貢献すべく努力を継続しています。
疾患の治癒のみがゴールではなく、その後に続く後遺症や体力低下などに対し長期に渡る医療提供が望まれる場面が増えています。また、自宅での介護が困難となる方も多数おり、病院での医療支援を必要とされています。これら急性期~慢性期さらには終末期に及ぶ診療を、病床数256床の中規模病院としての機動力を生かし、医療スタッフが協力し治療を行っています。

診療科は内科・循環器内科・血液内科・消化器内科・外科・乳腺外科・整形外科・リハビリテーション科・眼科・放射線科・麻酔科が常勤医として在籍しています。神経内科・糖尿病内科・心療内科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科は非常勤医師による外来診療を行っています。

整形外科は外傷、変性疾患を中心に外来診療、手術加療を行っています。入院病棟は急性期病棟、地域包括ケア病棟を有しており、手術加療のみではなく、保存加療や手術後リハビリテーションを必要とされる方など様々な入院形態に対応しています。また、当法人内の介護老人保健施設「おおやけの里」と連携し、高齢者に対して長期リハビリテーション、退院支援を提供しています。

整形外科の特色

整形外科では、高齢化とそれに伴う骨粗鬆症の影響から、骨折や変形性疾患が多くを占めます。

外来診療では、骨折や捻挫などの外傷、変形性関節症や腰部脊柱管狭窄症などの変性疾患、半月板損傷や靭帯断裂などのスポーツ外傷、関節リウマチ、骨粗鬆症など、地域住民のニーズに合わせ、幅広く診療を行っています。

手術加療では、骨折に対する内固定術、変性疾患に対する人工関節置換術や矯正骨切り術、外傷に対する関節鏡視下手術や靭帯再建術などを中心に、できる限り早期の手術を低侵襲で行うように心がけています。

診療・指導体制

松尾 健志
役職 副院長
卒年、卒業大学 1990年・京都府立医科大学卒
資格 日本整形外科学会専門医・スポーツ医・リウマチ医・脊椎脊髄病医・運動器リハビリテーション医、日本リウマチ学会専門医
近藤 寛美
役職 医長
卒年、卒業大学 2008年・福岡大学卒
専門領域 肩関節・骨粗鬆症
資格 日本整形外科学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医
農野 啓正
役職 医長
卒年、卒業大学 2010年・帝京大学卒
岩井 俊賢
役職 医員
卒年、卒業大学 2017年・京都府立医科大学卒
診療・指導体制の概要

外来は週5日、2診制で診察を行っています。一人週2日が担当となります。
手術は週5日です。局所麻酔・全身麻酔含め1日に1~3件の手術を行っています。
救急は地域救急を行っています。主に一次~二次救急の対応となります。
当直は月に3~4回程度で、救急室対応、入院患者対応となります。当院は在籍する麻酔科医師が1名であり、夜間や休日の緊急手術には対応できません。そのため、オンコールは少なく、土日のみ当番制となっています。

毎週水曜日に術前・後カンファレンスを、月に一度リハビリカンファレンスを行っています。医師・理学療法士・作業療法士を中心に他スタッフと情報交換をしています。

研修日はありませんが、有休に加え、時期を問わず3日間の「リフレッシュ休暇」を設けています。

当院では学会参加を推奨しており、年2回参加費・旅費などの負担に対し補助金が支給されます。学会発表、論文作成に関しては京都府立医科大学や他病院の先生方にご助力いただき、研究・発表を行っております。

当科の主な手術内容(特色)と件数

2021年度 全317例

  1. 人工股関節全置換術 14例
  2. 人工膝関節全置換術 14例
  3. 外傷手術 176例
  4. 腰椎椎弓形成術 5例
  5. スポーツ関連(靭帯縫合、半月板手術、アキレス腱断裂など) 8例

など

主な業績

  1. 上肢ジストニアにより発症した陳旧性肩肩関節前方脱臼の1例 第45回日本肩関節学会 2018年
  2. 腰椎圧迫骨折を契機に診断された妊娠・産褥後骨粗鬆症の1例 第130回中部日本整形外科災害外科学会 2018年
  3. 高齢者の肩甲下筋腱断裂の疫学と危険因子についての検討 第48回日本肩関節学会 2021年

若手医師の声

岩井 俊賢(平成29年 京都府立医科大学卒)

令和3年4月より愛生会山科病院で勤務させて頂いております。大学時代より京都の地で過ごして来ましたが、山科は訪れる機会が少なく、昨今の緊急事態宣言も相まって閑散とした山科ばかり見てきました。しかし、次第に日常を取り戻す日々の中でますます増える人の流れを見ていると、患者さん達が実に広い範囲から通院されており、山科が古から都と近江、奈良、ひいては東海道を繋ぐ交通の要所であることを実感しています。

病院の規模としては256床の病院であり、二次救急であることから救急業務に忙殺されるということはなく、週2回の外来診療と救急当番で診察した症例に対して比較的じっくりと取り組むことができます。さらに治療方針に迷った症例等は週1回のカンファレンスはもちろん、その都度相談できる環境が整っており、経験の少ない私も安心して診療の望むことが出来ています。

また、京都市内とはいえ地域医療の側面が色濃い病院です。大学病院や他の救急病院に比べて検査体制や医療器具の充実度は見劣りしてしまう所もあり、紙カルテでの診療となることから診療には工夫とスタッフ間の密な連携が必要となります。その分小回りが利きますので将来僻地に行っても十分通用する技術が京都市内にいながら習得することが出来ます。将来的に地域医療を考えている方がもちろん、common diseaseに多く触れたい若手の先生方にも是非おすすめの病院ですのでスタッフ一同お待ちしております。